米国オハイオ州の警察・消防年金基金が金への投資をスタート!

年金基金の金買い

貴金属のマーケットサイト「KITCO」によると、

オハイオ州・警察消防職員年金基金(Ohio Police & Fire Pension Fund:OP&F)は、ポートフォリオ(運用資産配分)を多様化し、インフレのリスクを回避するために、金(ゴールド)へ 5%の投資配分を承認したとのことです。

OP&Fは現在、約160億ドルの運用資産を保有しているそうで、
その内の5%ということは、約8億ドル(約800億円)にあたります。

「金への投資は、ポートフォリオにその成長志向の投資への強力な多様化をもたらすとともに、インフレに対する効果的なヘッジをもたらしてくれるだろう」とOP&Fは声明で述べたとのこと。

また、RBCウェルスマネジメントのマネージングディレクターであるジョージ・ジェロ氏は、
「インフレの脅威が高まり続けているため、金に移行するのは当然のことだ。インフレの高まりや通貨の価値の下落から身を守るために必要な年金はますます増えている」と述べたとのことです。


おそらくETF(上場投資信託)を通じての金購入になると思いますが、
世界最大の金のETFであるSPDR・ゴールドシェア(SPDR Gold Share)の資産総額が約800億ドル(約8兆円)という規模ですので、
OP&Fの8億ドルはそこまで大きな額には感じないかもしれないですが、
年金基金は世界中にたくさんあります。
それらの年金基金が同じように金への投資を始めたら、
世界中の金への資産規模は大きく膨れあがります。

しかも、年金基金は一度投資をしたら、ポートフォリオをすぐに変更することはありません。
年金基金や公的機関の投資は、価格形成の地固めをしてくれます。

先週のジャクソンホール中央銀行サミットで、
FRBのジェローム・パウエル議長が、
「米国の中央銀行は2%の平均インフレを目標とする」
とスピーチしましたが、
OP&Fに追随して、インフレヘッジで金に投資をする年金基金は今後も増えてくるでしょうね。

ちなみに、KITCOとは


KITCO(「キトコ」とか「キットコ」と読んだりします)とは、
カナダ・ケベック州の都市・モントリオールに拠点をおく、貴金属販売業者さんです。

貴金属に関するマーケットやニュースのメディアが強みで、
今はメディア部門の方が強い気がします。

残念なことに日本語のサイトがないのですが、
英語がわかる方にはこのサイトはいいと思いますし、
今はGoogle翻訳機能も優秀ですので、
金に興味が湧いてきたらぜひサイトを使ってみてください。

https://www.kitco.com/


今後はこういった金にまつわるニュースも取り上げていきたいと思います。