今週は金価格の急激な下落がありましたね。
ここまで価格の上下に勢いがあると、
初心者にとっては、金は危ない投資商品だと感じる人も出てきます。
金は「安全資産」などと昔から言われますが、
それは世界情勢や経済が悪化し、世の中に不安が強くなったときに金が買われやすいので、資産を守る「安全資産」と言われます。
金価格は株や他の金融商品と同じように、価格が大きく変動するリスクのある投資商品であることに変わりはありません。
大事なのは、
この短期の動きに気持ちを揺さぶられることなく、
長期にわたって着実に、定期的に金を積み上げて、資産を増やしていくこと。
こういう値動きが荒いときだからこそ、
純金積立や金の投資信託の定期的な購入は、個人投資家にとっては最高の武器となります。
さて、今回は、
私が初めて金投資を始めた、田中貴金属の純金積立についてです。
1. 純金積立といったら「田中」
「純金積立コツコツ!」
というコマーシャルは見たことある方は多いと思います。
それが田中貴金属です。
金は誰しもが高価で、普通は手に取れないものというイメージがあります。
実際、金は安くはありません。
ちょっとした100g程度のバーでも、今は70万円以上します。
私が金投資を始めた当時でも15万円ほどしましたから、
やはりそれでも手軽に買うものではありませんでした。
金は高い!
金は一般人が買うものではない!
という高いイメージハードルを、
「月に3,000円から」
という少額で、誰もが気軽に金を購入ことができるようにしたサービスが純金積立で、
その先駆者ともいえる会社です。
はじめはネットでのサービスはなく、
「金定額総合口座」という名前だったようですが、
私がスタートした15年前には「G&Pプランナー」というネットでの積立サービスがあったので、私はG&Pプランナーから始めました。
そして、昨年2019年に「田中貴金属の純金積立」というサービスに名称を変更しました。
それでは、田中貴金属の純金積立の特徴を、私の視点も入れてご紹介します。
2. 歴史と実績の安心感
田中貴金属は、1885年創業という長い歴史をもつ、日本を代表する貴金属商です。
金の輸出が1978年に解禁され、金取引が完全自由化されましたが、
その2年後の1980年に、金の定額購入サービスを開始しました。
三菱マテリアルが金の積立サービスを1989年にスタートしていますから、
田中貴金属はやはり純金積立の先駆者といえます。
田中貴金属で金積立をする最大のメリットは、
この歴史と実績に裏打ちされた特定保管のもとで積立ができるという安心感だと思います。
3. 毎月3,000円から積み立てられる
田中貴金属では毎月最低3,000円から積立ができます。
1,000円単位で、4,000円、5,000円、というように積立額を自由に選ぶことができ、積立額の変更はいつでもできるので、自分の収入・支出と相談しながら積立額の増減ができます。
4. 金・銀・プラチナの3種類を積み立てられる
積立ができる貴金属は、
金以外にも、銀(シルバー)、プラチナ(白金)があります。
金・銀・プラチナは、一般人から見れば、いずれも宝飾品の金属と思われていますが、
工業的な用途が異なりますし、値動きも異なりますので、
少額からいろいろな貴金属に分散投資をしてみるのもオススメです。
ここで注意すべき点が2つ。
4-1. それぞれの種類ごとに最低3,000円から
月々3,000円から積立できると説明しましたが、
これは各貴金属ごとに、となります。
つまり、
金:2,000円 プラチナ:1,000円 合計:3,000円
という積立はできません。
それぞれが最低3,000円からです。
4-2. 銀だけは消費寄託
田中貴金属のウリにしている特定保管ですが、
これは金とプラチナに適用されます。
銀だけは消費寄託です。
5. 積立中は年会費・口座管理料が無料
純金積立の利用には、年会費が1,000円(税抜)がかかるのですが、
ネットサービスを利用している間は、これが無料となっています。
私の場合はスタートした当初からネットサービスでしたので、
年会費というのは引かれたことがありません。
なので、通常はこの年会費は気にしなくて大丈夫です。
可能性があるのが口座管理料です。
口座管理料は1年間で1,200円(税抜)かかりますが、
毎月積立購入をしている間は無料です。
しかし、毎月の積立を休止すると口座管理料がかかってきます。
なので、最低でも金3,000円は維持したいところです。
(もちろんプラチナ3,000円だけでも大丈夫です)
不明なのが、銀行口座から引き落としがかかった際に、
口座内にお金がなくて引き落としができなかった場合です。
1ヶ月分でも引き落としができなかったら、その年の口座管理料が強制的にかかってしまうのかは心配なところです。
6. 毎日購入してくれる
純金積立のいい点の一つは、
投資信託積立のように毎月1回に一気に購入するのではなく、
毎月の積立金を月の日数で割って、毎日購入してくれることです。
積立のメリットであるドルコスト平均法は、
細かい差ではありますが、分割購入する日数が細かくなればなるほど威力を発揮します。
ドルコスト平均法については下記をご覧ください。
7. 好きなタイミングで上乗せ購入できる
積立は毎日同じ額が自動的に購入をしてくれますが、
ある日、急に価格が下がったから「この日だけ多めに買いたい!」と思っても、定期購入を変えることはできません。
しかし、田中貴金属の自分の口座内に預り金を入れておくことで、
機会を逃さず、その日の金の小売価格で金を上乗せ購入することができます。
これを「スポット購入」といいます。
1,000円から購入ができ、手数料は無料です。
私も過去に何度か、金価格が下落した時にスポット購入をしたことがあります。
8. かかる費用はしっかりチェック
8-1. 毎月の購入時の手数料
積立時は、年会費などはかからない反面、
毎月の購入金額に対して手数料がかかります。
手数料は下記のとおりです
ポイントは毎月の積立金額の合計、となっているところです。
田中貴金属では金以外に、銀とプラチナも積立ができるので、
金・銀・プラチナの毎月の積立金額の合計で、月の手数料が決まります。
例えば、ある月に、
金:20,000円
銀:10,000円
プラチナ:10,000円
を積み立てたら、この月の積立金額の合計が40,000円なので、
手数料率は2.0%となり、
手数料は 40,000 × 2.0% = 800円 となります。
積み立てる金額が高くなればなるほど、手数料が緩和されるシステムです。
この手数料を高いとみるか、安いと見るかは人によりますが、
ネット証券で株をやっている私からすると、ちょっと高いかなと感じます。
しかし、私が純金積立を始めた当初は、
1,000 〜 2,999 5.0%
3,000 〜 9,999 3.5%
10,000 〜 29,999 2.5%
30,000 〜 49,999 2.0%
50,000 〜 1.5%
と記憶しています。
それに比べると、手数料は安くなった方だと思います。
8-2. スプレッドも見えざる手数料
積立購入時は、税込小売価格で購入することになります。
売るときは、税込買取価格が適用されます。
つまり、購入直後は必ず損をしていることになります。
また、スプレッドは金が一番小さく(損が少ない)、
プラチナや銀はスプレッドが大きくなります。
スプレッド については下記の記事をご覧ください。
次回は、田中貴金属の会員ページがどうなっているかをお見せしたいと思います。