株主優待を調べていて、ついに見つけました。
なんと金(ゴールド)をもらえる優待!
1、え! なんの株!?
金がもらえる株主優待を出しているのは「日本リビング保証株式会社(7320)」という、東証マザーズ上場の会社です。
「日本リビング保証株式会社」はどういう会社かというと、
名前でも分かる分かるとおり、三菱マテリアルや住友金属鉱山のように、貴金属を取り扱う会社ではありません。
キッチンやバス・トイレなどの住宅設備機器の保証延長サービスなどを提供する会社で、対業者向けの商売なので、一般にはあまり知られていない会社です。
しかし、住宅設備の保証会社?が、なぜ金を株主優待に・・?
2、もらえるのは「スイッチゴールド」?
日本リビング保証の株主優待でもらえるのは、実は現物の金貨や金塊ではなく、
「スイッチゴールド」という、金の保有量に応じて発行される、いわゆる電子データでの「電子ゴールド」。
「スイッチゴールド」は、日本リビング保証の子会社であるリビングポイントという会社が2020年に始めたサービスで、
ポイントを電子ゴールドに換えたり、
電子ゴールドを金の現物に換えたり、
また日常の支払いにも使えたりしていくようで、
いわば、ビットコインなどの暗号資産の金バージョンというような感じでしょうか。
例えば、私は田中貴金属で積立をしてますが、
これを日常生活の支払いで使うことはできません。
もし使おうと思ったら、
一度積み立てたものを売却して預り金にし、
田中貴金属の口座から預かり金を銀行口座に振り込み(300円くらい手数料がかかります)をしてもらって、
ATMなどで出金し、ようやく使うことができます。
(といってもこれがあたりまえだったのですが)
ところが、スイッチゴールドだと、そんな手間をかける必要がなく、
口座に金を入れたまま、保有している金を時価で計算し、
日本円に換算して支払いが電子データでできるようになるということですね。
日常の買い物に金の塊(かたまり)や金貨を使うことはまずあり得ないですが、
これがPayPayのような形で気軽に使えるようなるイメージでしょうか。
PayPayなどは資産性がありませんので、
PayPayで1000円分を後生大事に持っていてもお金は増えませんが、
金だと市場で取引されて値動きのある商品ですので、
資産価値が上がっていく可能性があります。
ビットコインなどの暗号資産もそうですね。
当然、資産価値の下落の可能性もあるわけですが。
3、一体いくらの金をもらえるの!?
先にお伝えしますが、
実はこの株主優待は、2020年のリリース記念に出されたもので、
継続的に行っているものではないようです。
もしかしたら次回もやるかもしれませんが、どうなるかは全然わかりません。
ですので、この株主優待を期待して日本リビング保証の株を買うというのはやめておいた方が良さそうです。
では、2020年ではいくらの金がもらえたかというと、
まず株主優待の対象となる株主は、
2020年12月31日時点で、株主名簿に記載された200株以上保有の株主でした。
最低限必要な株数は100株ではありません。200株です。
そしてもらえた金は0.5g分。
株主優待の権利が確定する2020年12月28日の日本リビング保証の株価の終値は2,083円。
同日の金スポット価格が6,977円(三菱マテリアルのホームページより)
株主優待の利回りは、
(6,977円 × 0.5g)÷ (2,083円 × 200株)= 0.8%
うむ・・・
もらえるだけありがたい、という感じでしょうかww
いかがでしたでしょうか?
金の現物を株主優待でもらうというのは現実的に難しいでしょうが、
電子ゴールドでもいいので、
1人でも多くの人が金に関心と親しみを持って、
金を持つことがあたりまえになってくれるといいですね。
引き続き日本リビング保証の株主優待とスイッチゴールドには注目しておきたいと思います。